卑怯者だと笑ってくれ
」のレビュー

卑怯者だと笑ってくれ

みつこ

恋も人も残酷だ。

ネタバレ
2024年8月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 3冊読んでんですが、多分この作者さんのお話好きです。
駆の前の学校でのいじめがリアル過ぎてめちゃくちゃ怖かった。それと同じように駆と2人が仲良くなる過程も、駆が雄大を好きになることも自然で丁寧に描かれてる。
キスの翌日のクラスでのシーンはしんどすぎるし、そっからの日々は身につまされて涙が出てくるくらいだった。こーやってホモホモ言ってる奴らって自分がしたことは忘れて大人になっていくんだろうな。
相手のこと考えたり遠慮したりして卒業まで言葉を交わせなかったのがまた悲しい。駆も前の学校の時と結果的に同じになっててこれまた辛い。…ってホントにこの作品辛いのを積み重ねんの上手すぎて(笑)でも母親にカムアウトしたっぽいのとか大学では自分の好きなことも出来るし自然と友達も出来たんだろうな、とか良い部分にも目を向けられた。
片思い期間って楽しいってのも分かるけど、やっぱり恋心って秘め続けるには繊細すぎる感情だよなあと切なくなったりもしました。この作品のシチュエーションは特にそうだなと思った。
過去の後悔をそのままにせずにまた顔を合わせることの出来た3人が素敵だなって思いました。大体はやっぱり後悔を残したまま苦い過去を抱えて、時折思い出しては胸を痛めることになると思うから。とても良いお話でした。
ギャグ絵になるときGOLDEN EGGSみたいな顔なの好きです。
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