執愛の騎士は孤高の百合を甘く手折る
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執愛の騎士は孤高の百合を甘く手折る

蘇我空木/すみ

女王の生き様。

ネタバレ
2024年8月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 現王の姪ヒロインは父の崩御により王位継承権を剥奪され修道院送りとなる。数年後官吏試験に合格し事務官として働いていたが、時期女王である王女が隣国の皇子と縁組になるため、急遽ヒロインは王族に帰属することに…という話。ブラックシリーズ大好きなので期待して読んだんですが、所々惜しい作品でした。王位継承者がそんな理由で修道院送りされて大丈夫?とか、王族復帰簡単やなとか、王女は終始自分のわがままを貫き通しただけだったなとか、ヒーローにもっと腹黒く暗躍して欲しかったなとか、ヒロインはこんなに情にもろくて国政運営大丈夫かなとか、後半の展開がちょっと強引すぎやしないかななど、レーベルを考えたら生ぬるく感じてしまいました。ヒロインは良く言えば弁えていて謙虚、悪く言えば卑屈すぎ。もっと堂々としてもらいたかったです。ヒーローが皇子と王女を引き合わせた件がサラッとだったのでもっとしっかりヒーローの策略だと知らしめて欲しかったし、最後の馬車の事故の件もヒーローの仕業にしてくれたら物語が締まったと思います。うーんつくづく惜しい。あ、身分違いの恋とかそういうジレジレしたものは一切ありません。早いうちからくっつきます。
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