独創的過ぎる作風

上司である自分の優位な立場を使って、日頃の言動から「自分を好きである」と思い込み、相手を煽りながら自分の思い通りの恋人に仕立て上げようとする身勝手な主人公。相手も相手で、そんな主人公を罵りながら、手籠めにしてやろうというパーソナリティで結局どっちもどっちな二人。個人的には好きな作風ではないし、女の子が終始嫌がっているような感じ(内心はそうでもないが)なので複雑な気持ちになります。主人公がやってることもセクハラ上司と変わらないし、相手の男の子に「男を舐めてるのか？」「バカなのか？」と言われるのも、「そーだよねー」と共感しかない(笑)。ただ、読者に媚び媚びの予定調和な作風が大量生産されている時代に、こういうチャレンジ精神のある作品を書いている人がいて、一定の人気を得ていることは素直にすごいと思いました。