ぼくは地球と歌う 「ぼく地球」次世代編II
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ぼくは地球と歌う 「ぼく地球」次世代編II

日渡早紀

🌸

ネタバレ
2024年9月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ ぼく地球(たま)をリアルタイム(コミックス派)で読んでました(当時は友人から借りてたような…)。人物の絵柄が好みではなかったんですが、コマ割りだったり背景やセリフの入れ方が繊細で作風自体が大好きでした。
当時は紙媒体だったからできた表現だったんでしょう。


時代がデジタルになり、この時代の漫画をスマホで読むとかなり読みづらいので、次世代編からそういう意味で読みやすくなったのはありがたいです。でも肝心の作風が損なわれてしまってるのはかなり悲しい…(涙)。

それと…ちょっと暗めではあったけど、シリアスなところ、真剣に悩んで成長していく過程が心底共感したりハラハラしたりで楽しかったので、次世代となるとどうしても親側の目線も挟んでしまって気持ちが散らかってしまう…(致し方ないことだけど)。1番残念なのが、輪や亜梨子までもが紫苑と木蓮を「イケメン」「美女」と呼んでること。もちろん子供目線で言ってたり、あくまでも本編のメインじゃないことを強調する意味だったり、いろんな意図があるんでしょうが…次世代だからこそちゃんと名前で認識して読みたかった。


蓮がメインで進んでいくにしても、蓮の純粋なこどもらしさが輪の帽子をサイコメトリ(残留思念読取)したあたりからどんどん潰されていってしまって……カチコちゃんもそのあたりから月組前世組にパパ(未来路)同様(いやそれ以上かも?)振り回されて可哀想でした。


ロジオンはぼく地球時代から「あの人が泣き虫なのは楽園を脱走するだけの事件や事情があったんだろう」と当時から思っていたので、謎が解明されていくのは面白いです。いくら泣き虫と言ったって何もなしに普段からあれだけ泣いてるのはかなり異常(失礼)。シオンだけ肌が浅黒いのや両親などのルーツもずっと謎でした。そのあたりの解説や解明もとても楽しみ。

ただ世界観壊さないという意味で考えると、次世代編の前に前世編をやるともっと面白かったのかな、とは思ってしまいます。
あとサイズ感に触れてる部分が少ししかないんですが、前世の姿って小指サイズなんですよね?月で植物が蔓延ってるとしても地球のサイズでは鉢植え程度なのでは…?基地のサイズも気になります。インナースペース的な意味でサイズは関係なく描かれてるのかな?
生死の境もサージャリムの感覚で描かれてるんだろうし、ちょっとそのへんのガイドブックが欲しいところですね。
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