このレビューはネタバレを含みます▼
プータロー風の藤馬と在宅作曲家の仙太郎。7年前の元カノ凛々子が亡くなり、凛々子の母親に呼び出された二人は凛々子の遺言によりどちらかが凛々子の娘めぐるの父親であること、どちらを父親にするかめぐるが決めること、3ヶ月でどちらを父親にするか決めるために3人で同居することを強要される。クズの藤馬、真面目だが人間関係にトゲのある仙太郎、どこか達観していて甘え下手なめぐる、そんな3人の同居生活が始まって…というお話。
家族ものだと思って読み始め、上巻読後にはこれは家族ものにしてはちょっと違うな…と思うのですが、全部読み終わった後はやっぱ家族ものだったわ…となりました。三人三様の事情があって複雑に絡み合い、合間合間に明らかになる内容が想定外のものばかりなのですが、話の筋は通ってるので理解しやすく楽しめました。試読では見えないところがとても濃ゆい。それもあるし、基本藤馬と仙太郎はケンカップルなので、キュン的なLは少なめ。そもそも凛々子の存在が大きくて、凛々子を中心に登場人物が複雑に絡み合ってるので、BLというカテゴリーではクセ強めだったかな。一人の女性を巡る人間関係の回顧録に近いかも。そうやって考えると一作品として面白かった!あまり詳細を読まずに読み切ってほしい!エロはある。一瞬だけある。描き下ろしの方に本チャンがあるので、本誌派の人は追加があるよ!でも他が濃ゆいのでエロはおまけ程度でした