憂国のモリアーティ-The Remains-
」のレビュー

憂国のモリアーティ-The Remains-

埼田要介/三好輝

ファンだからこそ

ネタバレ
2024年9月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 憂国のモリアーティは何度も読み返し、楽しんでいます。
本筋は興味深く、登場人物は皆魅力あふれ、絵も美しい。
ただ、トリックは巧みながら、実行に移すまでの過程が省かれているのが残念。(つまりやや結論・結果ありき)
しかし、今回のThe Remainsは、本当に必要なスプンオフだったのか。
ケヴィン親娘は近い将来、ウィリアムの意を決した最終の連続殺人で犯罪卿が誰かを知る。感謝と信頼を寄せたウィリアムについて、少なくともヘレナは裏切られたような深い哀しみを生涯抱くはずだ。本編に直接関係なく、裏話にもならないそういうエピソードが必要なんだろうか。
ウィリアム自身、自らが犯罪卿と公にすることで、ヘレナに辛さを与えることなど容易に想像できるのに、あの優しいウィリアムがホワイトリーの事件と自らを公にする間の期間に敢えて、子供に関わるというのは、何かおかしな気がする。
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