男心と胸毛と女装 【電子限定特典付き】
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男心と胸毛と女装 【電子限定特典付き】

日野雄飛

コンプレックスとフェチから始まる恋

ネタバレ
2024年9月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ ノンケの女装って男の中にあるフェミがそんな関係なく描写されるから好きじゃないけど登場人物のフェチとコンプレックスを掛け合わせて、利害関係をもたせてお互いハマってしまう流れが素晴らしい。毛利がフラれたのが毛深いのムリ!てなってたけどそれより先に気持がなくなってたのかもな。嫌いになると今まで受け入れられてたものが嫌に目に付くようになるってやつで、他所にイイ男を見つけたら毛利の毛深さがだんだんキモいってなったんではなかろうか。嫁島も初体験や歴代の彼女の話で全てが受け身だったことから毛利が初恋のようなものだったのかな。彼女が毛がないって嘆いてたけどそれだけであの毛深さに惹かれんのはおかしいし、そもそも自分も体毛薄いから男性ホルモンムンムンの毛利への羨望が強く、そんな漢から可愛いって言われんの快感になるのが嫁島の女装をする喜びで、お互いに自己肯定感をアゲてもらってんだよな(笑)そっからちゃんと何を『好き』なのか追求するターンになって体毛も女装も取っ払い丸裸で向き合うからイイのよ〜♪
あとノンケ同士のBLが一番苦手なんだけどこの作品は心理的なものが納得できたから面白く読めた。好きじゃない設定でもこの作者さんならどう描くかな?と興味が湧くし雰囲気で描かずに必ずフェチのポイントを見つけ出してくれるから信頼できる!結局は作者さんの調理次第な部分が大きくて、何でここを配慮して描けないのか?とBL漫画読んでると思うことが多いから普段から色んな事考えてる人なのかもな、と思った。
でも毛利あんなツルツルなったなら生えかけのジョリジョリ痒い時期を書き下ろしとかで読みたかったかも。
短編も〇〇しないと出られない部屋のネタ好きでもないけど楽しく読めた。うーんハズレ無しなんだよな〜、この作者さん。
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