真っ直ぐで強い藤森さんが好き

大好きな作家さんなのですが、主人公の藤森さんが最初はあまり斧原先生のキャラにはいない感じでびっくりしました。ポジティブ過ぎて残念なくらいのイケメンなのですが、読み終わる頃にはものすごく好きになってしまうという…。信じ切っていた同性の恋人に結婚するからと捨てられ、諦めきれずに勇気を出して探してみたらもう亡くなっていたなんて、本当ならどんなに孤独だろうと思うのに、まるでそれに気づかないように明るく生きている藤森さんの強さが、健気でもあり魅力的でもありました。英里を選ぶと決めてからの真っ直ぐぶりも良かった！他の人からみたらナルシスト気味の痛い人だったり、滑稽にみえたりするんだろうけど、印象的な出会いを含めて英里にはだんだんそれだけじゃない藤森さんのいいところが伝わっていく様子が素敵でした。英里はツンツンしているようで素直だったり、大人びているようで幼かったり、アンビバレントな魅力がすごく斧原先生っぽくて魅力的でした。絵も本当に好き。これからも絶対何度も読む。