蒼穹のローレライ





2024年9月28日
──もしも叶うなら、魂だけでも連れていってほしいと。
太平洋戦争中期。南の最前線・ラバウルの基地に向かっていた整備員の三上は、敵襲の危機を一機の零戦に助けられる。不思議な音を響かせて戦うその零戦のパイロットこそ、≪ローレライ≫の二つ名を持つ浅群塁一飛曹だった。
歌えないローレライとその声を唯一聴き取れる整備士。
結末は冒頭数ページでわかってしまうし、その数ページの中にあるたった六文字が記されるまでのはなし。想えば想うほど、相手にわかってもらえない言動になるのに、自身の中でそのおもいやりは膨らんでいく。想う心はふかくなるばかりなのにね。未来の話をし続ける三上と刹那を生きる塁。
相対のふたりが契りを交わし互いを想い慕う心は南国の空のように澄んでいた。
恋ではなく愛とか真心みたいなものだとおもった。
お気に入りキャラは城戸さんです。
個人的には書き下ろし掌編の「面影」の塁が年相応の男の子でべらぼうに可愛かったし、最後ほろりとさせられました。ちゃんと空に連れてっていたんだね。
太平洋戦争中期。南の最前線・ラバウルの基地に向かっていた整備員の三上は、敵襲の危機を一機の零戦に助けられる。不思議な音を響かせて戦うその零戦のパイロットこそ、≪ローレライ≫の二つ名を持つ浅群塁一飛曹だった。
歌えないローレライとその声を唯一聴き取れる整備士。
結末は冒頭数ページでわかってしまうし、その数ページの中にあるたった六文字が記されるまでのはなし。想えば想うほど、相手にわかってもらえない言動になるのに、自身の中でそのおもいやりは膨らんでいく。想う心はふかくなるばかりなのにね。未来の話をし続ける三上と刹那を生きる塁。
相対のふたりが契りを交わし互いを想い慕う心は南国の空のように澄んでいた。
恋ではなく愛とか真心みたいなものだとおもった。
お気に入りキャラは城戸さんです。
個人的には書き下ろし掌編の「面影」の塁が年相応の男の子でべらぼうに可愛かったし、最後ほろりとさせられました。ちゃんと空に連れてっていたんだね。

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