このレビューはネタバレを含みます▼
シンプルに、面白かった。238P、流れるようなストーリーに過不足なく、演劇に対する熱量も、充分満足いくBLも、いっぱい楽しませてもらいました。ニッケ先生だから、当然か。何より、大好きな一途受け。これってポイント高い。大学の先輩後輩であって、小劇団の代表辰彦×劇団から羽ばたいた人気俳優真樹。人気絶頂でありながら、自身の声にトラブルを抱えて、5年ぶりに古巣へ来た真樹。大学生の頃から大切で大好きな辰彦は、自分を小劇団から羽ばたかせてくれたのですが、真樹の本音は「背中を押してくれてありがとう」、ではなかった。その時に飲み込んだ気持ちをやり直したかったのかな。好きが溢れちゃう真樹は可愛い誘い受け?辰彦の真樹への複雑な感情もストンと落ちてくる。特別な才能への少しの嫉妬と、在るべき場所へ行かせたいという親心、そして無自覚なのか封印してるのか、絶対好きでしょ?って愛情。ちょいヘタレ要素もチラッと含んだいい男でした。これは、両片思いだったのかな、やっぱり。後半からはBLがしっかり加速していきます。
絵はキレイ、エッチもしっかりエロく、当て馬も嫌なキャラもいない、演劇も面白い、辰彦と真樹の心情も機微もとっても読みやすい。これって完全完璧?