午後の光線
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午後の光線

南寝

余韻が凄い

ネタバレ
2024年10月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 読後涙が止まりませんでした…。ネタバレ回避の為名前は敢えて書きませんが、彼の死は、本当に事故なのかなと。もしかしたら彼は死という方法で永遠に彼の中に共に生きようとしたのかも、と考えてしまいます。死が人の心の中に強い影響を与えることを、彼は自身の経験から知っているから。それが、彼の「一緒にいたい」の意味だったのかも知れません。
トラウマに悩む少年と、誰かに必要とされたいと思う少年と。一方が一方を助けているようで、実は互いに救われていたんだなと思います。この二人やそれを取り巻く環境に、何かまた違った形で救いがあれば結果は違ったのかも…とつい悔やんでしまうけれど、二人が出会えて一時でも互いに理解しあえただけでも幸せだったのでしょう。読後何度も反芻してしまう作品です。
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