追放される前に国を出たら毎日が楽しいです!
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追放される前に国を出たら毎日が楽しいです!

烏丸じょう/春乃まい

主人公の設定いるか?

ネタバレ
2024年10月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 妻の生前から屋敷内のメイドに手を出して子供を産ませて妻が死んだら即座に愛人を後妻として招き入れた婿養子の父親に大切にしてもらえなくて癇癪を起こして傍若無人に振る舞う主人公。このままだと破滅すると未来の自分の日記を見せられ改心するお話…のつもりだったのかもしれないですが、内容は「作者が考えたすんごい魔法の世界の設定紹介」って感じです。人間関係のごたごたは一切全く起きず、ただただ主人公を通じて作者が考えた世界の魅力をプレゼンされてるだけの作品に感じました。家族に愛されない寂しさから暴れる主人公が改心する過程や突然魔法使いの養女にされて実家から追い出される場面や父親と和解するシーンなど、主人公の人生にとって重要な出来事がマジで唐突に数行で済まされます。世界説明との熱量の差が酷い。ストーリーはほのぼのしててハピエンぽいけど、これほどまでにどテンプレなドアマット&悪役令嬢属性を主人公に設定しておいてその設定を全スルーした状態で「はいハピエン!」って言われてもなぁ…という印象でした。特に父親は妻の生前から屋敷内で立場が下の人間を愛人にし、妻が死亡した途端婿の立場でありながら愛人を引き込み愛人の産んだ子供を跡継ぎにするというお家乗っ取りを行い前妻の子供であり正しく家の跡継ぎの血統の娘をネグレクトするという、どこからどう考えてもクズ中のド屑野郎でしかないのになんかイイヒト風に表現されててええーーってなりました。
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