死にかけ悪役令嬢の失踪~改心しても無駄だったので初恋の人がさらってくれました~
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死にかけ悪役令嬢の失踪~改心しても無駄だったので初恋の人がさらってくれました~

和泉杏花/ささきさ/鈴ノ助

「悪気が無い」って残酷

ネタバレ
2024年10月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 面白かったです。試し読みから一気に3巻まで読んでしまいました。
3巻で終わりだから、あまりお話が拗れたりはしないのだろうと思いましたが、無駄がそぎ落とされていて、スピード感もあってとても読み易かったです。
悪役令嬢が悪役令嬢ではないのはよくある話ですが、この家族はちょっと、かなり気持ちが悪いです。父はともかく、無能の塊みたいな義母にやりたい放題な義妹、こんな人達をチヤホヤするのはゲーム補正だとしても気持ち悪い。
結局、義母は悪意無く彼女を〇しそうになる訳ですが、私はこの義母はワザとやったんじゃないの?と疑っていました(笑) よくある悪役令嬢ものって、義母が自分の娘を王妃にする為に・・・みたいな展開はよくあるじゃないですか。
だから、逆にそういう展開になるんだー? と、驚きましたが、謝って許される間違いじゃないよ。許さなくて正解。ホントにこの義母は気持ち悪い。存在がホラー(笑)
「ざまあ系」では無いようなので彼らが断罪されたりはないですけど、あの後、あの家はバラバラになりそう。義母は自分の無自覚な「悪意」に気付く事はあるんだろうか?
周りがそんな感じなので主人公たちの純愛が際立つ構成なのかもしれません。ゆるめのファンタジーという感じの世界観ですが、主人公の前世の記憶や経験との関わり方も自然で適度な感じで好印象でした。
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