サディスティック・ビューティー~真田×辺見編~【タテヨミ】
Woo Yeonhui/Lee Geumsan
このレビューはネタバレを含みます▼
真田から辺見に対する異常なまでの執着、常軌を逸した徹底的な囲いっぷりは執着攻めが大好物な人間にとって大満足な作品です。真田からの支配から脱そうと藻掻くも、容易く手折られてしまう辺見の姿も大変哀れで本当にたまらないです……。
ですが、話が進んでいくごとに2人の関係も微妙に変化していき、真田が自身の異常性が自分の首を絞めていることに気づき、苦しみながらも真摯に辺見へ愛を伝えていこうとするところがかなり丁寧に描かれており、非常に切なさを覚えます。そしてそこに簡単に落ちない辺見も良い……寂しさに飢えた2人の行く末に希望は見い出せませんが、この生温い地獄でずっとふたりぼっちでいてほしいな……と思いました。ハッピーエンドとは言い難い作品だとは思いますが、読後感はひとつの文学を堪能したかのような心地になりました。
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