正ヒロインに転生して断罪されたけど、最強魔術師の王子様に溺愛されてます!? 【短編】
まちねちね/花菱ななみ
このレビューはネタバレを含みます▼
表題通りです。悪人を幸せにしたいのであれば、どこかしらのタイミングで、善人まではいかないが筋が通った姉御肌キャラにするか、猛省して謙虚に贖罪する展開にしないと、読み手は疲れてしまうと思います。
この主人公は前世も含めて性悪なわけですが、まず反省はしていません。ゆえに、贖罪への意識は低く、何なら並々ならぬ金と地位への執着心から、違う場所でもまた這い上がってやるといったテンション。これが、正直いじめや犯罪を犯した人間も、幸せになる権利があるという世界観になってしまっています。
もちろん、勧善懲悪だけが文学作品の全てではありません。過去にも様々な悪役が登場し、彼らが主役での素晴らしい作品は、数多あります。
ただし、女性購読者が多い少女漫画だと、受け入れにくいキャラクターかと。星1〜2が頻発しているのは自明の理です。後々に更生されたとしても、5話くらいまでには更生への道が見えるエピソードがないと、読み進めるのは厳しいでしょう。
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