誰にも愛されないので床を磨いていたらそこが聖域化した令嬢の話(コミック)
皐月文/ひだまり
このレビューはネタバレを含みます▼
お掃除した所から聖域化して行くスキルを持つステラは、本物の聖女なのに。継母の策謀にまんまとハマり、家を追い出されてしまう。その策謀というのが、恐ろしいものだった…。まず、聖女の血筋であるステラの母を弱らせて殺し、愛人であった侯爵の後妻に収まる。収まるだけでは無く、元々その家の妻であったかの様に振る舞い、連れ子のフィオナをステラと呼ばせて、成り代わるのだ。父侯爵はそもそも先妻の不貞、または義賊に襲われて傷物になった末に産まれたのがステラなのだと思い込んでおり。これは王家をも謀るきな臭い話。結構重たい物語なのだが…。いやー、漫画家様の力量によるのか、ほぼギャグ顔になったり。陛下、威厳も何もあったもんじゃ無い!化していたり。巻を追うごとにそれは凄まじくなって行く。真面目な話とギャグ化の振り幅の激しさが奇妙なアンサンブルとなって読ませてしまう。凄い!こんな重たい話をサラリとPOPに。いやいやもちょっとそこはシリアスに〜!なんて、読者の気持ちとはウラハラに。ステラの想いとセシルの恋まで茶化さないで〜!と思う事もしばしば。いよいよ次巻で継母の悪事露呈するかなぁ〜。ステラは心優しいので、愚かな義妹への断罪は望んで無い様だけど。盛大なザマァを期待してます!
いいね