騎士団長のお抱え料理人
」のレビュー

騎士団長のお抱え料理人

稲月しん/夏乃あゆみ

続編、熱望します

ネタバレ
2024年11月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 料理で人を笑顔にしたい料理人(受け)と戦争の英雄(攻め)の話。
まさかラストが英雄との別離になるとは思わなかった。
料理人は、料理の修業を重ねたくて、愚直に真っ直ぐに料理をする事と治癒の力を両立させる道を模索する善良な人。
主人公目線でしか語られないので、職場の人や神殿の思惑、英雄がどんな根回しをして貴族の実家に平民との恋人関係を許させたのかなど全く見えない。ので、状況把握が読み手としては不十分だけど、料理人がどこまでも料理や食べる人に対して誠実である姿勢が貫かれて気持ちが良い。
恐らく、周囲の思惑は色々あったけれど、いち早く治癒力を確信した英雄が料理人の自由意志を守ってくれた。それ故に、治癒を必要とする人がいる他国に、恋人になったばかりの料理人が旅立つ事を見送らねばならないとは、切なすぎる、辛い。
料理人が、料理以外にはとても無防備で人の悪意や思惑を察することが出来ないピュアっ子なので、恋人の英雄の元に戻ってこられるのかがとても心配!
料理人が、治癒力でも料理でも人を助けられたら、英雄と付き合っていく自信がつくと言って旅立つけれど、もし聖人と認められたらそれはそれで問題が上がるだろうし、物語が旅立ちのシーンでエンドしてるので、もう、是非とも続編を切望します!
英雄の元に帰ってきて、恋人たちは一緒にいて欲しい。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!