淫具
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淫具

愁堂れな/笠井あゆみ

兄の執念が…

ネタバレ
2024年12月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ きっと冬樹には最後に才が語った以上の計算があったのだと思う。
夏樹と一緒にいる以上、東雲はずっと罪悪感に苛まれ続けるだろうし、双子と間違われるくらい似ていることを利用して関係を持っていたのだから、夏樹としてる時に東雲は自分の姿を重ねて思い出すのではないか、と。
その時少しでも東雲の好むようなみだらな姿で思い出してもらえるよう、夏樹よりも自分の方がよかったと思わせたくて、冬樹は要求通り、どんなプレイにもこたえてたんじゃないかと思う。
読了後、私は切なさというよりも、冬樹のその病的な執着心にゾッとしました。だっていくら好きでも酒に薬盛っちゃダメでしょ?
……それと確かに誰も幸せにならない真実だけど、東雲本人が正直に話すべきだったんじゃないかな。今の状態で万一どこかから明らかになったら、夏樹は人間不信になって立ち直れないと思うもの
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