このレビューはネタバレを含みます▼
ロルダンの迎えた結末に何とも言えない余韻が残ります。
「悪人はやっつけられ、主人公は幸せに暮らしましたとさ、めでたしめでたし」ではこの作品は終わりません。悪い奴がやっつけられたその後の心情の変化とただの「ざまあ」ではすまない顛末が描かれています。
最初は憎たらしいと思っていたロルダンが辿った結末があまりに哀れで、「因果応報だ」とは私は思う事ができませんでした。
ロルダンが無反省で図太かったなら未来も庭師を続けていられたと思います。悔恨、矜持、様々な心情があって薬を受け入れずに高熱でベッドで丸まる最後に、ロルダンの本質が哀れで、かつ、愛おしいとすら感じてしまいました。
残された人達も自分達の選択に心が後に残り、答えや支えを見つけていきます。ただただ幸せなだけには終わらず、心理描写が詳細をきわめており、つらつら考えてしまうような作品でした。
でもねぇーー話変わるけどあらすじでとんでもねえネタバレブチ込んでくるのはお姉さんどうかと思うんだよね!(2024年12月現在)