レンタルタマちゃん
」のレビュー

レンタルタマちゃん

らくたしょうこ

誰かの存在を愛しいと思うこと

ネタバレ
2024年12月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ らくたしょうこ先生の作品はほぼ読んでますが、これは傑作なのではないでしょうかー!BLという枠を超えて、誰かの存在を愛しいと思うとはどういうことか、を考えさせられました。大切な存在が隣にいなくなっても、それでもずっと一緒にいると感じること。変化を止めることはできないけど、喪失は消滅ではなく自分の中に何かが確実に残るということ、たとえそれがさびしさでも。矢澤が青に出会ったのは私にはものすごく救いになったけど、矢澤にとって何よりの救いは、タマという愛おしい存在が自分の中に在り続けると思えたことなのかな…と感じました。ゆっくり確実に荒廃していく世界観や2人の生育環境は暗いのに、カジュアルな絵柄でちょっとコメディっぽいやり取りも挟むから重くなりすぎず、だからそれが余計にリアルな近未来を感じさせます。タマも青もかわいい!
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!