ヴェールの聖女 ~醜いと誤解された聖女、イケメン護衛騎士に溺愛される~
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ヴェールの聖女 ~醜いと誤解された聖女、イケメン護衛騎士に溺愛される~

山田露子/鳥飼やすゆき

時間の無駄

ネタバレ
2024年12月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 本当にイライラさせられた。最初の護衛の時点でどうにかしてやろうと思ったのだが、ざまあ展開があると信じているうちに第2第3のクズが現れるのでこの国の治安と倫理観は一体どうなっているのだろうかと疑いたくなる。
最初の神父も神父でやたら言葉足らずでまともな説明もせずにヴェールを被せてくるのだが、この世界が顔ファースト(笑)なのは分かり切っていることなのでヴェールを被せる方がデメリットが大きいとしか思えない。実際主人公はヴェールを被っているという理由だけで、実際は清らかな心という設定にも拘わらず醜いというレッテルを張られた結果理不尽に罵詈雑言を浴びせられており、顔が良いとされている聖女はちやほやされ放題で多少性格の悪いことをしてもお目こぼしされている状況だ。
ただ異世界に迷い込んだだけの一般人に聖女という役職を勝手に与えるばかりか世界を救うだなんていう大層な使命を課してくるものの、聖女側には生活の保障以外にメリットはない。こんな世界滅ぼしてしまえばいいと思うが聖女が性格が良いためそれすらもかなわない。
そもそも聖女という役職は相当上の位置づけな筈だが、暴言を吐かれようがあらぬ疑いをかけられようが「お前が悪い」で片づけられるのはいかがなものか。加えて名誉挽回のチャンスすら与えられず、あとはひたすら救いようのない民衆共に手を差し伸べていくだけの話となっている。序盤にあった「聖女に何をされても文句の言えない護衛」という概念はどこに霧散したのだろうか。
こんな序盤からフルコース並にイライラ展開が散りばめられている作品はなかなか見ないし、どうせハッピーエンドまでにイライラの方が勝ることは分かり切ってるので人の不幸が嫌いな方は見ないことをオススメする。
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