恋かどうかは抱いてから
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恋かどうかは抱いてから

野萩あき

犬塚の思考が少し嫌

ネタバレ
2024年12月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 『遅れてきた春は。』のスピンオフである『なかからとかして愛してあげる』のスピンオフ。『なかからとかして……』の編集・酒井が担当する官能小説家の界外が主人公。


界外の担当編集が酒井から犬塚に替わり、界外の仕事に繋がる趣味? 戯れ? に犬塚が巻き込まれたことから作家と担当以上の関係に変化し、グイグイ来る犬塚を界外がのらりくらりと躱しながら躱しきれなくなる様子を楽しむ作品かな……と思うけれど、タイトルにもある《抱いてから》に引っ掛かってしまって楽しみきれなかった。

実直そうに見えた犬塚が「確かめるために抱かせてください」と言いだして正直ドン引き。抱いてみて違ったとなったら相手はどう思うの? とか考えたら無理。

界外にも犬塚の容姿に対して思うところがあり、それが完全拒否になれないなど、ただの押せ押せワンコに絆される流れになっていないのは良かったけれど、自覚しきれない自分の気持ちを相手を使って確かめるタイプが好きになれないので、このシリーズの中では評価が低くなってしまった。
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