このレビューはネタバレを含みます▼
SFBL群像劇、とまでは言えませんがそういうのが好きなのでとても面白かったです。(パラスティック~やBLとは違いますが萩尾望都SF作品、海外ドラマ エクスパンスなど)
現在と過去、登場人物それぞれの視点が交錯していますが、読みやすく分かりやすかったです。脳内に映像が浮かび上がるくらいに。
・・今までBLジャンルの商業、非商業、ネット小説、新旧たくさん読んできた人ならば難解ではないと思います。(リキの出生などなんやかんや回収されていない伏線は別として。文庫化前に書かれたものを読まないと分からない。)
私は面白くて一気に読んでしまいました。
昨今の大団円で終わりがちなBL作品に物足りなさを感じている人にもおすすめしたいです。(個人的にはイアソンにとっては最初の最後で気持ちが通じ合ったねよかったねハッピーエンドだねって思いました)
・・・「リキの出生」「リキの能力」 ほのめかすだけで明らかにされていませんが、リキにはコンピューターをシステムダウンさせる能力がある?ガーディアン時代リキと一緒だった他の子供たちにもなんらかの能力があった?やたらほのめかされるので、これが終盤に関わってくるのだと思いましたが物語は別な方向へ・・・例えばガイの謀略によりイアソンを傷つけられるか失うかしたリキの能力が開花、暴走してアモイ全域がシステムダウンするとかそういうラスト予想していましたが、、それがリキの○ん○んがあんなことになるなんて、2度目にリング付けられた時点でもしかしたらそういう展開もありえると、ちらとは思いましたが、あぁ、、(以前のイアソンなら○ん○んなどすぐ再生できるって冷笑したのかな)
・・・イアソンの変質っぷり、ガイとリキのお互いへの愛情の深さなどなどたくさん詰まっていましたね。リキにとって一番守りたいのはガイ。それでも最後リキはイアソンの愛に答えるんですよね、、そこがなんとも言えません。カッツェにはもう少し踏み込んで欲しかったけど人工体ブロンディの恐ろしさをよく現していたと思いました。(そのブロンディでさえ代えがきくという表現もあったのでユピテルこわいよ、、)
一番漢だったのはガイ(その結果があの結末ってのはガイにとっては酷すぎる)、個人的に好きなキャラはあの大告白をやってのけたキリエ。もっとキリエの話をしよう!キリエかわいいよキリエ