事故つがいの夫が俺を離さない!
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事故つがいの夫が俺を離さない!

カミヤルイ/さばるどろ

事故つがいだけど、幸せに溢れています💗

ネタバレ
2025年1月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ WEB連載していた頃からのファンで応援していたのですが、この度書籍化されるということで、大変楽しみにしていました。

エルフィーとニコラはとても仲の良い双子。それぞれ別の人に憧れを抱いていたのに、不慮の事故で、エルフィーは自分を嫌っているクラウスと『事故つがい』になってしまう。

冒頭を読んで、なんて悲しい事故なんだ、このままでは誰も幸せになれないのではないか?そう思ったのに、あれ?クラウス??…と、あまりの溺愛ぶりに読者もびっくり。つがいの効力というのは、ここまで人を変えるのか?と思ったけど、どうやらそれは違うようで……?

堅物唐変木なクラウスのエルフィーへの一途な思い。ニコラへの思いとクラウスへの本当の気持ちの狭間で揺れるエルフィー。そして、作中ではほぼ最後までわがままで情緒不安定だったニコラの真実。

まるでジェットコースターのように物語は進んでいき、私が冒頭で感じた『事故つがいは不幸』という考えが大きく揺さぶられていきました。

一番辛かったのは、クラウスの記憶の混濁とその隙を狙ってニコラが行動を起こした場面。本気でニコラに苛立ちを感じました。
けれど全ての真実を知った時、安堵とともに苛立ちもすっと消え去りました。

この物語のキーアイテム『つがい呼びの笛』を使うシーンも胸が熱くなりました。ピンチに駆けつけるつがい。カッコイイよね😍

でも一番は、やっぱりママンでしょう。良い味出してるし、なんと言っても一番の功労者。ママン、ありがとう!

激重クラウス視点の番外編もありがとうございます。激重執着愛は、いくらあっても良きものです🖤

そしてニコラのこと。たしかにニコラのしてしまったことは簡単なことではないけど、支えてくれる人々と共に、自分を見つめ直していけるのかなと、希望あるラストでした。
本当はとても良い子なので、ニコラにも幸せを!と思いませんか?
ウェブサイトの方に、弟のニコラの番外編が載ってるんですよ。ぜひぜひ読んでいただきたいです!
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