名も知らず
」のレビュー

名も知らず

ヤナギナギ

サスペンス小説のような魔力

ネタバレ
2025年1月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 8巻まで固唾を呑んで読みました。
サスペンス小説を読んでいるような緊張感が堪りませんでした。オメガバースという設定ですが、サスペンス好きの方々にも楽しめると思います。

予想を覆す展開で、8巻は目頭が熱くなり心が震えました。1~5巻は彩音さん側の視点で描かれており、6~7巻は相馬氏側の視点で「そうだったのか」と腑に落ちました。だからこそ8巻は全てが詰まっていて素晴らしい。彩音さんと相馬氏の各々の5年間の苦悩が昇華され、ただひたすらに可愛く天使のような鈴ちゃんと描くであろう3人の幸せな未来が想像できるのです。それを叶えてくれた9巻。そしてついに「一真さん」のくだりは読者の気持ちも昇華されました。(タイトルの『名も知らず』→2巻彩音さんが相馬氏に「恥知らず」と罵倒→「一真さん」の変遷に「ここまで来たか」とジーンとしてしまいました)献身的な相馬氏の愛にも拍手を送りたい。

9巻配信中ということは10巻も期待できるのでしょうか。
更に続きが読みたいです!
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