ベル・プペーのスパダリ婚約~「好みじゃない」と言われた人形姫、我慢をやめたら皇子がデレデレになった。実に愛い!~
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ベル・プペーのスパダリ婚約~「好みじゃない」と言われた人形姫、我慢をやめたら皇子がデレデレになった。実に愛い!~

朝霧あさき/セレン

笑いありのなろう系かと思いきや泣いた

ネタバレ
2025年1月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最初はレティシアさんのスパダリ力やジルベール皇子の可愛さ、周りの方達のコミカルさで「なんだこれ最高か…クスッと笑えて癖も味わえて面白すぎる…」と思っていたのですが、後半になるにつれ皇子を取り巻いていた陰鬱な環境、兄の存在がどれだけ心の支えになっていたのかなど暗い部分も見えてきて、ネタバレ防止のため深くは語れませんが、お墓作りのお話で泣いてしまいました。
交わす言葉が少なくてもそのかけてくれる言葉の温かさや、ただ一人味方でいてくれたこと、プレゼントならなんでも喜んでくれたことなどジルベール皇子から語られる兄の姿からどれだけ優しい方だったのかが溢れんばかりに伝わってきました。真実を公にすることは最善ではないと分かっているからこそ何も出来ない悔しさがとても深く心に刺さり、「確かにここにいた」という言葉のやり切れない感情や自分だけでも覚えている、大切に思っている、という心情が心にじわりと広がり涙が滲みました。
ネタバレありとしてレビューを書きましたが、こればかりはやはりご自分で読みご自分の心で感じ取ってほしいと切に願いますので、大きなネタバレは書いていません。是非、読んでほしい作品です。
ジルベール皇子がレティシアさんと出会い、今までの蟠りが少しずつでも解けていき、心の底からなんの憂いもなく笑い共にずっと過ごせることを願います。
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