後輩アルファはベータな俺のうなじを噛みたい
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後輩アルファはベータな俺のうなじを噛みたい

緑虫/鳥梅丸

ベータだからこその悩みもあるんだよねぇ

ネタバレ
2025年2月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 2巻まで読み終えてからレビューしようと思っていたので、やっと書けます。
まずは完結おめでとうございます。(瀧くんと安西くんのスピンオフも読みたいので、3巻へ続くといいな)

私はオメガバースが好きで色々読んできたのですが、今まで好んで読んできたのは、アルファ×オメガ、しかもオメガが不憫というお話が多かったように思います。
なので、ベータ主人公?後天性?と思って読み始めました。(そういう作品が多いですし)

けれど、このお話は正真正銘のベータ主人公。平和主義の優しい先輩、そこに懐いてくるワンコ後輩。こういうパターンって、普通のBLでもよくある話だよねと思っていたのですが、アルファだからこそのトラウマや悩み、平凡なベータだからこその葛藤。色々な思いが重なり合って読み応えがありました。

1巻は内容も明るいしニヤニヤしながらサクサク読み進めたのですが、2巻冒頭から不穏な空気。その空気が辛いし苦しいしで、早くその空気から抜け出したく、ほぼ休み無しで一気読みさせていただきました。

物語が大きく動き出した2巻。平和に流れていた日常が、オメガの登場で一変する。よく見かける不憫で健気なオメガじゃなくて、本当にまじでやばいクソオメガ。
何度「このクソオメガー!!」と叫んだことか。誉くんに感情移入しまくりで、胸が締め付けられて辛かったです。朝陽くん何してんだよ!?……と。

その時の支えが当て馬の瀧くん。当て馬にしておくのはもったいないほどいいやつだし、安西くんの存在も傷心の誉くんにとって助けられたと思います。

主人公2人だけじゃなく、周りを取り巻くキャラたちもとても魅力的で、スピンオフへの期待が高まります。続刊で安西くんと瀧くんのその後を知ることが出来たら嬉しいなぁ……。

山あり谷ありだったけど、最後はちゃんと誤解も解け、クソオメガとその関係者への制裁もあり、スッキリと読み終えたので良かったです。
番外編も、ニヤニヤしながら読ませていただきました。可愛いおねだりだなぁと思ったのに、おいおい朝陽くん!?って思わずツッコミを(笑)

オメガバース大好きな私も大満足な一作でした。ありがとうございました。
これが初めてのオメガバースだなんてすごいです。またいつか書いてほしいです。

投稿サイトさんで書籍に載っていない番外編を読めるので、ぜひ(^^)
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