大切な人の優しさに気づきたい

ネタバレ

2025年2月11日

このレビューはネタバレを含みます▼ 第一話の離婚した両親に会いに行く少年の話が印象深かったです。心優しく純粋でご両親のことが大好きで大切なのが伝わってきて切なかったです。ユウキくんが生まれた時に頰にキスをして額をぐりぐり擦り付けた「お母さん」と、残業帰りに寝てしまったお母さんの額にキスをした「お父さん」の想い出は、ユウキくんの中であんなにキラキラしていたのに。イッツアスモールワールドの最終ゲートの願い事が「家族で幸せになる」じゃなくて、「両親が幸せでありますように」なのは、不仲な両親がユウキくんをずっと傷つけていた証拠のようでした。また、過去から戻って来た相手に、いつも低い声で「どいて」とつっけんどんに伝える幽霊も、少しだけユウキくんには優しかったのも心温まりました。ユウキくんが、ユウキくんの優しさといじらしさを分かってくれるおじいちゃんと暮らす選択をしたのは、少し救いがあるように感じました。独りぼっちになった祖父が心配だったこそのユウキくんの選択なんでしょうけど、これから先、両親それぞれに子供ができてしまった時のことを考えると…心に棘が残る、自分の子供を今以上に愛して大切にしたくなる話でした。

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ありさん

(女性/30代) 総レビュー数：75件

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