このレビューはネタバレを含みます▼
原作全て読んで、コミカライズも気になり読みました。丁寧に綺麗な絵で描かれていて、ペース的にはもう少しさくっと、あと2巻くらいで終わってくれるといいな?と思うペースだと感じました。
どうしてシャーロットがそこまでリヴィアに執着しているのか、頭の切れるしかもリヴィアを溺愛しているであろうセリアンが後手に回っている気がするのか、などは最後まで読めばなるほど、となりますし、とても面白い設定だと思います。
なんとなくセリアンの気持ちが真実なのか煮えきらない感じがするのも、設定のひとつなので仕方ないのかもしれませんが、最後まで読んでももう少しリヴィアを不安にさせない手があったのでは…と思ってしまいました。かなりの危険に晒されている割には詰めが甘いというか、目的のためにリヴィアを突き放すならきちんと突き放して、そのあとセリアンは必死に気持ち取り戻せるように頑張ればよかったのになあと思ってしまいました。
もしくは、最終的に結局リヴィアも断罪の場で危険を顧みず立ち向かうわけですし、ずっと危険に晒されているので、それならばもっとセリアンは直接的にリヴィアに気持ちをアプローチして大切にしてもよかったのではと思います。隠しておいて外堀だけ埋めた意味が…あるのかなと…うーん。結局未来を知っている敵には、2人の関係性を隠す必要などないわけですし。
しっかりアプローチしてお互いの気持ちを確固たるものしておくか、守り抜くために突き放すか、そのあたりが設定が凝っているだけに中途半端に感じました。
このあたりは好みだと思いますが、個人的には好きになった方がしっかり気持ちを表明してくれるほうが誠実で見ていて素敵だと思ってしまうので、今ひとつ、惜しいなという気持ちで読ませていただきました。