午後の光線
」のレビュー

午後の光線

南寝

言葉にならない。まだ苦しい。

ネタバレ
2025年3月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 何か良い作品はないかと無料漫画のページを物色していた際ふと目について試し読みをしたのがきっかけでした。続きが気になり迷わず購入、そのまま一気読みして読後5分でレビューを書いています。
年齢の割にどこか大人びている淀井くんと何を考えているか分からず浮き気味の村瀬くん。はじめこそ何を考えているか分からないキャラクターでしたが一度言葉を発してからの村瀬くんがとにかく可愛くて、一緒にご飯を食べたりゲームをしたり、淀井くんとの仲を深めていく場面を微笑ましく読んでいました。
クラスメートの飯田くんと柿沼くんのキャラクターも良くて、ところどころに挟まれるコミカルな描写にクスッとしつつ、これからの淀井くんと村瀬くんの幸せな展開に期待が高まりページをめくる手が止まりませんでした。
私から見ればはじめから何を考えているか分からないのは淀井くんの方で、妙に落ち着いたその言動にどこか物悲しさを感じていましたが、圧倒的大天使村瀬くんの温かさに触れて淀井くんの表情が緩んでいくたびに良かったねぇとニコニコしてしまいました。
想いが通じ合い、キラキラ輝くような美しく優しい2人の関係に胸がいっぱいになり、ここからどんな幸せな思い出が増えていくのだろうと思った次の瞬間にえ……??????なんで?????本当に?????急転直下。一体何が起きたの…????
乳歯が見つかった瞬間あまりに胸が痛くて涙が止まりませんでした。
「泣くと淀井は困った顔をするから…」
優しい笑顔の淀井くんに胸が締め付けられて、読み終わった今まだ感情の整理がつきません。私はこの作品を何度も何度も読み返すことになると思います。温かくて、優しくて、切なくて、苦しい。すごい作品に出会えたと思います。ありがとうございました。
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