いじめるアイツが悪いのか、いじめられた僕が悪いのか?
」のレビュー

いじめるアイツが悪いのか、いじめられた僕が悪いのか?

君塚力/日丘円

私は素晴らしい作品だと感じました

ネタバレ
2025年3月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「身内ではなく本人に復讐しろ~」など書かれている方は最後まで読んでいらっしゃらない方だと思います。
私も小学生の頃酷いいじめを受けていて、窓から飛び降りてやろうと毎日考え、1年間以上学校でも家でも笑えない時期を過ごしていました。
親が母子家庭で毎日夜勤ばかりで発覚が遅れこそすれど、とてもいい母親に恵まれたので親が学校に訴えたことで保護者会に発展し担任や学校の制度の入れ替えがきちんと行われ、私は今幸せな人生を歩んでいます。
それでも今でも思い出します。
理由を「鬼ごっこで1人狙いされたから」と笑顔で言ってのけた親友だった子や加担し無視をし続けていた女の子2人、私の給食を床に捨てた男の子、いじめている側ではなくいじられていた私をいつも叱る女教師。彼女らは今どんな人生を歩んでいるのだろうと。
小学校4年生頃の出来事から18年経ってもやはり鮮明に覚えています。
この漫画をみて、私は幸せの中でもずっと心の中に巣食っていたモヤモヤをようやく言語化することが出来ました。私もきっと、罰して欲しいと願っているのだと思います。
色々批判や問題もあるのかもしれないけれど、私はこの漫画がもっと大々的に取り上げられて欲しい、このような出来事をもっと議論して欲しいと考えてしまいます。
学校に限らず、残念ながらくだらない理由でいじめをし出す人間もいるのは事実で無くならないことは必然です。だからこそ抑止力としてもっとこの漫画が取り上げられて欲しい。
バカは死なないと治らないと言っている人もいましたが、まさにその通りだと思います。
自分が同じ立場に陥れられる恐怖がなければ、無くすことは難しい。
いじめ系の漫画は違和感もあり心が晴れないことが多いのですが、この漫画は本当にリアルでした。
対策こそ非現実的なのかもしれないけれど、私はとても心を打たれました。
この作品を生み出してくれた作者さま、ありがとうございました。
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