恋する悪人

ネタバレ

2025年3月9日

このレビューはネタバレを含みます▼ 数年前に購入しようとして、でもストーリーが重そうでメンタルが安定してないと読むのがしんどいかなと見送っていた作品です。最近コミカライズの新刊情報を偶然見て今更ながら購入しました。想像以上に壮大で残酷で純愛で、精神的疲労を感じましたが読んで良かったです。
ヒーローがこんなに酷い目に遭わなければならなかったのか？攻め滅ぼされた国の王子の運命としてはリアルなのでしょう。でも正式に訪問して来る大国の王族がここまで非道だなんて…略奪者の前では、誠実さや品格が意味をなさないのだと思い知らされます。そしてそんな者たちと血の繋がりを持つヒロインの絶望感に胸が苦しくなります。
タイトルが指す〈悪人〉とはヒーローの様でいて、実はヒロインが思う所の自分でもあります。想いはヒロインの方がずっと長く深いです。ヒロインを愛する側近はヒーローといるヒロインを見てその事を思い知り諦めがついたのだと思います。側近の長年の一方通行は可哀想ですが、ヒロインが許可してもヒロインに手を出すのは踏み止まって欲しかった。そこだけが引っ掛かりです。

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ちもりさん

(女性/50代) 総レビュー数：106件

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