このレビューはネタバレを含みます▼
私にはとても受け入れられなかった。
それは、不倫や浮気を肯定しているからという話ではなく、「主人公が不倫するに至るまでの物語」があまりに杜撰であること。
まきを肯定する為だけに、巻数を追うごとに夫である恭一の社会不適合感が増すのも見るに堪えないし、恭一と寄島の関係も読者の想像に任せるふんわりとした仕上がり。
破綻した夫婦生活に苦しむ女性が困難にぶつかった時に、こういう言葉をかけて欲しいのだろうという歯の浮くような台詞を言い、結局どうしたいのか曖昧に見えてしまう山手の行動も読んでいてイライラした。
義母や義妹たちに迷惑しかかけない立ち振る舞いを、あたかも「傷ついて苦しんでるから仕方ない」「恋してしまったのだからしょうがない」と言わんばかりに肯定するのも気分が悪い。
産まれてくる子供のことを2人がどう養育していくのかも気になるところではあったけれど、ラストの展開も綺麗な部分のみを見せて最終回を迎えたため、置いてけぼりになる。
7巻完結と短く、ドラマ化するというので拝読しましたが、これほど読了感の悪い漫画は久しぶりです。