悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。
天壱/鈴ノ助
このレビューはネタバレを含みます▼
息をするのを忘れてしまうような濃密な冒険や事件、そんなエピソードがいくつもいくつも続いていく熱量に圧倒されます。 自分がゲーム世界のキャラクターになっていることに気づく・ゲームの知識でチート、というお話はたくさんありますがその中でも力作だと思います。 主人公プライドは悪役令嬢どころか悪逆非道のラスボス女王!意識がプレイヤーになってしまっても若い少女の身であきれるほどの戦闘能力、何しろゲームストーリーではボスバトルを行う超強キャラなのでその能力が若いうちから発揮できているという設定で王女なのに悪人をばったばったとなぎ倒す、ものすごい私の好みのキャラになっています。 そして読めた範囲では事件のたびに誰かを助けて懐かれるというのがパターンかなという感じです。
主人公の特殊能力は予知ということになっていて、実はゲームのストーリーを思い出しながらそれを予知したことにしているわけなのですが、それだとゲーム終了後のことはわからないから「予知」できないだろうと思いきや、人気ゲームで続編がいくつも出ているので、当分予知のネタには困らないという実にうまい設定だと感心してしまいました。
そんな超絶すごいスーパーキャラのプライドですが、愛すべきポンコツさもあって出来すぎて好きになれないとかいう評価もうまくかわしてしまっています。 自分に向けられた好意を、ラスボスが好かれるはずがないという意識があるので妹に向けられたものだと思い込んだりして気づかないニブさとか、料理をすると物体Xですらない食べられない謎の物質を生成してしまうとか。 ・・・あるゲームではキャラメイクの時に、マイナスポイントとしてキャラに欠点を設定してその分を強くなる方にポイントをプラスしてプラマイバランスを取るというのがあるのですが、そんな感じでしょうか?
優しくて正しい主人公と対比して、ゲームでのえげつないまでに非道な憎悪の対象としてのプライドのシーンも描かれていて、読むのも怖いのですが、物語のすごみが増していると思います。
現在既読3巻なので、プライドの本命が誰なのかとか楽しみにしながら読んでいます。
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