『悪役』のいない、ハッピーエンド

ネタバレ

2025年3月30日

このレビューはネタバレを含みます▼ 元々異世界転生ものは好きですが、軽やかで深い溺愛に一気にハマり、全3巻、楽しく読ませていただきました。

　主人公の読んでいた物語と転生先との齟齬は明かされない箇所もあり、転生ものとしてはあと２巻ぐらいあれば掘り下げられたかも…と思う部分もありますが。主人公アークが愛する家族や国、自身とユリウスのために奔走しながら、皆を想い未来を変えようと頑張っていく姿は応援したくなり、本当の意味で悪い人間はいなかったストーリーは（もしかしたら当の暁の国物語でも、少し違えば悪役王族はいなかったかもしれないと考えてしまって）とても好きなものでした。個人的にそれを象徴するようなラストのシモンの後ろ姿は、作品中でも特に印象的でした。
　なによりお話の肝である「溺愛」が、一切ブレることなく描かれたのが好みすぎて★５です！幻惑されることはあっても、ユリウスが自分の意思を持って傷つけたり気持ちが揺らいだりすることなく、強固なまでにアーク一筋で溺愛が止まらない姿は安心して見ていられました。幼少期からのアークの可愛らしさに見ている方もメロメロで、本当に大好きでたまらないカップルでした。ありがとうございます。

　そしてアークとユリウスのイチャイチャが好きでコマ読みの方にはぜひ、なんとしても、コミックス版を読んでほしい…！
　私は１巻と３巻に収録されている描き下ろし『護衛騎士の宝物』が大好きすぎて、３巻で続きが来た時には飛び跳ねて喜びましたとも！本編中では基本自制心の塊で騎士然とした姿勢を崩さないユリウス視点の、ちょっとアレな部分が垣間見えてそこだけでも楽しいです（笑）こちらの想像以上にアークへの独占欲を抱え、牽制もしていて、子供ができてもアークが一番！なユリウスがブレなさすぎて大好きです。
　そこからの描き下ろしのベッドシーンが、少しのページだけど、個人的にエッチすぎて大興奮でした…。ユリウスって初夜〜16歳アークを抱く時は手加減してたんだなって分かるし、本気出してアークを求めたらこんなに雄になるんだ…と彫像のような肉体美と共にドキドキでした。アークは相当大変だけど（笑）体格差は堪らんですね！

　プラス、いつも美麗な服飾デザインを見るのが楽しみでした。ナータンのお店前の扉絵ファッションが個人的にお気に入りです。
　新しい二人に会えないのは寂しいですが、これからもずっとずっと、大好きです！

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パンダ5 さん

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コロチキさん

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