このレビューはネタバレを含みます▼
最初は深い設定に置いていかれないかなと思いながら読み進めていましたが、作者様の補足もあり、気がつけばのめり込んでいました。
そして何より、他の方のレビューにもありましたが、時の流れが最初は人間と同じスピードであったのにアダンとつがった後に人間では無い者の時の流れになったと判明したシーンでは肝を抜かれました。
その後からはヨナークの髪の長さなどで経過した時の長さを注意深く見測っていました。
髪といえば、ヨナークはイルゼーの代わりに髪を伸ばしていたのであっさり切ってしまった時あれっと思いましたが、彼女の代わりに伸ばす必要がなくなったから、ヨナークの為に切ったのですね。
そういった細かな描写や、人間とは違う神のような種族から見た人の愚かさは異世界の話であるのにとても現実的で核心をついていて本当に惹き込まれました。特に、アダンとルキウスの人間に対する捉え方は同じであるのに解釈が違うような…興味深かったです。
激動的ではなく穏やかに、何十年何百年とかけて互いを知りじわじわと育まれる愛に心温まります。
もっと長い時間をかけて長編で読みたくなるような作品でした。出会えてよかった。
続編ができるのならばいつまでもお待ちしてます。
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