このレビューはネタバレを含みます▼
作者買いです。気移りな姉のせいでとんでもない業を背負ってしまったヒロイン家。ただ一方で同級生の彼は真っ直ぐにヒロインに接し…という話。ヒロイン姉が『卒業』(有名な映画のやつ)をかました事がきっかけで新郎の弟と親しくなったヒロイン。新郎の家族というだけでヒーローを嫌悪するヒロイン家族に物凄くモヤモヤする一方で、ヒーローがめちゃくちゃいい男なので溜飲が下がる思いでした。ほんと!この両親はヒロインを慮らず世間体だけしか見てない毒親でして、最後の力業が無ければヒロインは今でも檻に閉じ込められてたのでは。客観的に見れば『それはそれ、これはこれ』なんですけどね。最後は結局シンプルな所に落ち着くんですよね。今まで押し殺すのが当たり前と思ってたヒロインがヒーローと出会って、騙し討ちのようなあの場面でキッパリ断れたのは強かった。こういった恋愛小説にありがちな事象をサラリと切ってくれてるようでさすが緒莉先生です。昂って泣けるシーンはありませんが終始胸が軋む感覚を覚えます。イラストも含め2人のデートシーンが本当に可愛くて、ずっと見ていたくなりました(あーんが至高)。緒莉&上原コンビ最強。外れがない。今作も大変に面白かったです。あ、ちょっとした暴力の場面もあるので苦手な方は注意してください。