噛み砕いて愛をおしえて【コミックス版】
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噛み砕いて愛をおしえて【コミックス版】

ぽけろう

圧倒的漫画力で愛を教えてくれました…

ネタバレ
2025年5月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ まずストーリーが細部まで描かれており、物語性だけでもとても楽しめる作品なのですが、そこに無理やり入れ込んだようなエロ展開はなく、全て物語の関係性絶対必要だと思われるくらい重要なエッチのシーンがエロ漫画として読んでも全く遜色ない量が収録されています。
私の趣味にはなりますが、執着心や獣人(人外)などの性癖の部分をガッチリ掴みながらも、読んでいてリアリティ(その世界観がしっかり作り込まれているという意味で)がなければ読み物としては満足できないという我儘な心を見事に捉えられ、無事捕獲されました。
また構図、肉体美、絵柄どれを取っても素晴らしく、お話の展開も主人公の人見くん目線で読んでいると思わず人見くんと共に悩んでしまう様なシーンや、相手の狼谷さんの目線のシーンを読んでいると欲望と理性の葛藤で客観的に見てもどちらを選べば良いのか分からない苦しさを読み手も共に感じてしまう、そんな素晴らしいストーリー展開でした。

振り返ると全3巻という長さなのですが、一巻一巻がブリスケット(美味し過ぎるお肉)のような読みごたえと中毒性があり、私はもう五周はしています。
こちらに出会ってからぽけろう先生の過去作も全て読みましたが、全て最高の読み物でした。会社の先輩と後輩のお話は比較的短編なので、この作品にハマってしまった方はぜひ"ご馳走様が聞こえない!"も読んでみてください。あちらもやばいです。
このBL道を歩んで来て早8年となりますが、ここまで素晴らしい作品は(個人の感想にはなりますが)"だかいち"とこの"噛み砕いて愛を教えて"だけです。
最後にはなりますがぽけろう先生、
素晴らしい経験をありがとうございました。
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