さらば、佳き日
」のレビュー

さらば、佳き日

茜田千

最後まで霧は晴れないけれど…

ネタバレ
2025年5月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 読み始めてから読み終わるまで、胸が詰まるお話でした。出てくる登場人物ほとんどが切なく苦い思いを抱えて生きてます。
異性の近親ものの場合、同性同士と違って根底にタブーがあるから辛いんですよね、どうしても…
この作品の主人公たちがもがき苦しんでいるのが、ひしひしと伝わってきて気づいたら眉間にしわが寄ってる。
更に兄妹の母親がいわゆる毒親、子供よりも自分が大事な人です。おそらくこの母親でなければ、今の状況にはならなかったのではないかと。
タイトルの意味が2人の覚悟なんだろうな…と何とも言えない気持ちになりますが、真っ暗なトンネルを抜けた彼らが少しでも幸せだと感じられるなら、それで良いんじゃないかなとは思う。
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