フルーツバスケットanother
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フルーツバスケットanother

高屋奈月

慊人とその家族の描写が…

ネタバレ
2025年5月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者が「男版慊人(志岐)と、十二支と関係のない普通の女の子の恋を描きたかった」とファンブックで発言していたので、そのシチュエーションを描くためにかなり無理やりな設定な気がしました。
・慊人と息子の志岐が刃物で襲われて慊人が重傷を負ったり、志岐の部屋に不法侵入が頻繁にあって慊人を中傷するビラがランドセルに何度も突っ込まれる最悪なセキュリティ状況なのに、慊人も夫の紫呉も引っ越しせず危険な草摩家に留まり続ける
・志岐が一人で留守にならないよう家政婦さんを何人か配置しているが、全員が慊人の中傷を信じている上、慊人と親子仲が良い志岐の耳に入るよう慊人の悪口三昧(志岐が信頼できない人物が常に家にいる状態)
・慊人の中傷を含め一連の黒幕である慊人の母親(志岐の祖母)が幼い志岐を包丁で切りつけ、娘の慊人を刃物で大怪我させても強制入院ないしは別荘に引き離す対処をしないし、取り巻きがいるからといって十二支と子世代全員が知っているほどの大事件なのに犯罪者が野放しにされている
・被害者が慊人と距離を取るのはともかく、本家の当主の慊人が兄弟姉妹いないので跡取り息子の志岐を儲けたら「子供作るなんて何考えてるの」と悪口を言う意味不明なモブ(本家の当主で跡取りがいないのだって問題なのに)
・慊人は自分が大人に守られず苦しんでいたのに、息子を自分のように本家のいざこざに巻き込んで苦しめる生活をするだろうか?という疑問
・あの紫呉が慊人の顔面に刃物で傷つけた母親を野放しにするだろうか?慊人そっくりで可愛くてたまらない志岐が毎日傷つけられ慊人のように苦しんでいるのに放置するだろうか?という疑問

正直「慊人を好き放題にイジメる作者、可哀想な母親を守る息子の志岐、慊人のように毒母に苦しめられて一人でじっと耐えるヒロインに紫呉みたいに一途に溺愛するシチュ」を演出したくて無理やりこじつけた感が違和感ありすぎました。
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