このレビューはネタバレを含みます▼
そもそも一周目が現代から異世界転生した先で、転生先が「名門貴族ロンバルディ家の本家だが、三男の私生児(しかも女児)フィレンティア」だったため徹底的に冷遇されます。
母親が産まれてすぐ亡くなり、唯一の味方である父も本家の嫡子なのに平民の妻とフィレンティアを作ったため、当主のルーラックや貴族としてきちんとした相手と結婚した兄姉から冷ややかな目で見られ…当然ながらいとこからのイジメや無視も横行。
後ろ盾である父は家庭内ヒエラルキーも低い上、娘が庶子で平民の血が流れていると差別されているのにおろおろしてばかりで、結局当時の難病によって死去。
カリスマで有能な祖父のルーラックが倒れると当主代行として継いだ無能な伯父(長男)があっと言う間に実家を食いつぶし、一周目は使用人に落とされた挙句家を追いだされ、馬車にはねられると散々なオチ。
二週目人生でフィレンティアは一周目の知識があるので、上記のハードモードな出身ながら幼少期で「今世は当主になる」とタイトル通り、イジメをしてくる従兄弟に倍返ししたり、幼少期から子供離れした頭脳を隠さず祖父ルーラックに接近して物覚えを良くして頼りない父ではなく祖父を後ろ盾にして逆転人生を歩んでいきます。
祖父ルーラックは「ロンバルディ家の跡取りは性別ではなく能力で評価する」タイプで、皮肉にも平民の血が流れている庶子のフィレンティアが孫で一番出来が良く、実子の出来も女性のシャナネット(フィレンティアの伯母で長男の次の子)が一番出来が良いという感じなので、この二人がロンバルディを支えていきますが…ルーラック、育児はかなり下手なようですね。