伯爵は不機嫌な守護者
」のレビュー

伯爵は不機嫌な守護者

水島忍/周防佑未

ツンデレじゃじゃ馬ヒロイン

ネタバレ
2014年10月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 兄が失踪して、兄の友人に守ってもらう事になったヒロイン。
昔から温かい家庭の雰囲気が好きでヒロインの家を度々訪れていた伯爵のヒーローは、ヒロインを自分の妹の様に思いながらも、顔を合わせると何故か辛辣な言葉を投げつけてしまう。
ヒロインの方も、本当はヒーローに好意を持っていたのだけれども、それに応えて、いつも喧嘩腰。
ヒロインを守る事で長い時間一緒に過ごすうちに、それぞれ自分の本心に気付き惹かれ合うのですが、お互い意固地になってしまい、本音を言えないまま、兄を探します。
兄のトラブルに巻き込まれた為に、何度もヒロインの身が危機に晒される場面では臨場感があって、とても面白く読めました。
イチャイチャ甘いだけでなくて、メリハリがあるというか、水島さん作品のこういったシーンはハラハラさせられて良いですね。
兄がロンドンでもっと財産を築こうと投資しているという設定だったので、失踪はそっち絡みでの事件かな~とワクワクしたのですが、いきなりな展開でちょっとびっくりしました。
いくつか布石っぽく感じる記述があるものの、布石ではなく肩透かしを食らってしまい、そこは残念でした。
私は、「ヴィクトリアン・ロマンス」とか「美獣の領主の囚われた乙女」みたいな感じのお話の展開が大好きで、このお話は、勝気なヒロインと皮肉屋のヒーロー(大きなトラウマなし)なので、水島さん作品の中でも毛色が違うな~と思いましたが、すごい良かったです。
最後の方でお互いの気持ちが通じあってからは、ヒーローが可愛い感じで、甘さもあるし、楽しめました。
イラストの方は男性はセクシーなのですが、なんかもやもやハッキリしないです。
カラーの表紙絵は綺麗だと思います。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!