このレビューはネタバレを含みます▼
ストーリーももちろん良かったのですが、表紙絵のイメージでキャラクターのイメージがすんなりと入ってきて、これでだいぶ補完されており、こんなに表紙絵が重要な役割を担っていると感じたことはなかったです(笑) 冷徹で容赦無い決定を下すけれど、人の話を聴く耳を持ち、豪快だけれど繊細な部分もあり、何でも思いのままに出来るのに、恋には不器用なヒーロー。男装をしながら主に仕え最後まで守ろうとしたヒロインは、ヒーローに囚われたあげく、主の安全と引き換えにヒーローの寵妃として欲望のままに扱われ絶望します。頑なに心を閉ざすヒロインと、運命の番であるヒロインと心を通わせたいと願うヒーロー。しかし、思いとは裏腹に、そんなことは微塵も知らないヒロインは酷い扱いをするヒーローとどこまでもすれ違います。この2人が本当に結ばれるのかと何度も疑問に思いましたが、その分だけ読み応えがありました。ヒーローのヒロインに対するポンコツぶりはそれはそれは酷く、この表紙絵が無かったら、もっとダメダメなヒーロー像になっていたかもしれません。最後の2人の幸せそうな様子にはニヤニヤが止まりませんでした。
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