このレビューはネタバレを含みます▼
他の方のレビューにもある通り、人間関係周りが結構苦しいときもある作品です。
エルフィーにはいっぱい至らない点があるなぁ! と思いながら読んでいましたが、私にはかえってそこがチャーミングでした。何より至らない点がありつつも、がんばって挽回しようとしているのが好印象でしたし(すごくから回っていたけど……)、読者としてちゃんと最後まで着いていけました。
攻めのクラウスがいい男なのはもちろんのこと、サブキャラクターも魅力的でした! アルファとオメガという特別性に、みんなが振り回されているのが本当につらかったです。でも、最後は愛が勝ってめでたしめでたし。個人的にはニコラが凶行に至るまでのいきさつが切なかったです……。それぞれの落としどころにも、彼らの人生の奥行きを感じました。登場人物たちひとりひとりの心情に、「分かるなぁ」「そういうこともあるよね」と頷きながら読みました。弱いところもある人が、その弱さを乗り越える話だなぁ、と思っています。つらくてしんどいシーンもたくさんありますが、読み終えた後のご褒美感たっぷりのいい話でした!