王太子様、私今度こそあなたに殺されたくないんです! ~聖女に嵌められた貧乏令嬢、二度目は串刺し回避します!~ 分冊版
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王太子様、私今度こそあなたに殺されたくないんです! ~聖女に嵌められた貧乏令嬢、二度目は串刺し回避します!~ 分冊版

おしばなお/岡達英茉/先崎真琴

巻き戻りの設定が緻密

ネタバレ
2025年5月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 処刑場に連行される前に、王太子が焦って戦場から帰ってきて、主人公を一突きにする不自然さにからくりがあるのだろうとは思っていたが、想像以上に緻密な巻き戻りの設定だった。
 最初は、バッドエンド回避するならなんで絡むべきでない男と首席争いなんかするのか、だから就職先も王宮になってしまったじゃん!バカなの?と思っていたが、絡むべきでない男2人が巻き戻しの首謀者で、彼らも巻き戻っているのだから主人公がどう足掻いても仕方のない話だった。
 わかってから読み直すと、幼い王太子がどんな気持ちで主人公の実家付近の池をいつもウロウロしていたのか、騎馬槍戦で「殿下」と呼ばれた時に溢れた気持ちが、想いを伝える行動に出てしまったのだろうと切なくなる。
 聖女は想像以上に極悪で、彼女に思いを寄せるデギオンも相当病んでいるが、2人は幸せになれるのだろうか…。
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