【単話】鴉天狗様と最愛の契り
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【単話】鴉天狗様と最愛の契り

七瀬なつ/琴子

やる気だけでまかり通る進路じゃないのでは

ネタバレ
2025年6月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 座学の成績トップ、イジメに遭っても泣かずに将来の夢のために耐える(逆らったら退学にされるほどイジメっ子が権力ある)、命の危機に陥っても自分の夢を諦めないと、溺愛モノにありがちな努力0の特殊スキル持ちヒロインより好感が持てます。
しかし戦闘能力に直結した能力が0と測定され、結界を貼ったり実技が全くできないのに落第させずなあなあで通す高校側が正直おかしいなと感じました。(炎を結界貼れない主人公にぶつけようとする等、先生も制止していましたがイジメどころか傷害事件レベルのやりすぎ)
悪役が「父親のコネを使い、主人公が適性が無いのに在籍して資格を取ろうとしないよう退学処分にしようとする」というのはやりすぎではありますが、実際にこの主人公が職業として戦えるのかというとかなり疑問が強いです。
知識が沢山あって座学トップなら、裏方や開発部門とか研究とか、そういう方向から支えるとかの進路を考えず「いじめに遭うくらい実技できないし適性0だけど頑張る!」という主人公も不合格になった後、どうするつもりだったんでしょう。
潰しがきかないから普通科もきっと用意されているのに、視野が狭くて最強の鴉天狗が契約してくれたとしてもすぐにエネルギー切れで倒れる有様なので、主人公が職業として選択して生き残れるかは微妙。
あやかしに殺された両親もそんな不安定な状態で主人公に復讐めいた進路を選んでほしくないんじゃないかな…と個人的に感じました。
今の主人公に誰かを守る力はないし、組んで一緒に戦う人からしたらたまったものではないと思います。
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