このレビューはネタバレを含みます▼
読了してみて、本作一番の不憫な当て馬はエルネストなんじゃ…………いや何でもないです
妹ちゃん、やらかした事は許されないけども、姉とは対照的で我慢を知らぬ暴挙の数々、これが切っ掛けとなり拗らせた二人が出会い、夫婦となり、幾度も訪れる互いのトラウマと向き合わざるを得なくなり……二人だけでは絶対に乗り越えられないだろう試練の数々に彼女の奔放さが転機になってるのが個人的はこれぞ人間関係〜って感じで良かったです。
妹ちゃんもまあそれなりに社会的制裁も受けてるし、それでも尚姉への敬愛の念だけは揺るがないとこ本当に面白くて………番外編は滅茶苦茶笑いました。
まあ巻き込まれたレオネル的には面白くないのはそう、クロエにベタ甘な彼や時に意地悪な彼も良かったんですけど、妹ちゃんを窘める彼や露骨に嫌そうなモノローグをかます彼が大変美味でした。すみません特殊性癖で。普段スマートな軽薄男が他人への嫌悪を隠そうとしないシチュエーション、楽しい〜そっちの方が生き生きしてるよレオネル。運命の女に巡り会えてよかったねレオネル。何やかんや当て馬男レオネルに興味を惹かれて読み始めたら一気に完読してしまいました。人間良し悪しグラデーションだと思っているので、あからさまな悪役が一人もいない所も個人的に凄く良かったです。
ただ、女性は皆思い込み激しいし男性は皆滅茶苦茶嫉妬深い。故にいちいち話がややこしくなるのでその辺は好き好きあるかと思います。
後、レオネルとエルネスト、響きが似てるのか何度も脳内でごっちゃになって話を反芻しながら混乱してしまいました。レビュー書きながらもごっちゃになってました。
いい男が苦悩する様は本当によいものですね。
買って良かったです。