このレビューはネタバレを含みます▼
ヤクザもの読みたい方にオススメです。3巻まで読みました。
少女マンガのような甘いストーリーではなく、もしかしたらこういうふうに育ってきた子もいるかもしれないと思わせるリアリティがあります。我が子を売る鬼のような親、ヤクザの恐ろしさ、性風俗との密接な関わりがまるで映画のようです。
作者の方がここまで描けるのは綿密な取材力だけでなく、もしかしたら近しいご経験があるのかもと感じてしまうほどストーリーが素晴らしいです。
れんげ、という名前は南妙法蓮華経からくるものではないかなと思います。(刺青にもこの言葉や観音像をはじめ仏画がよく使われるようですね)この言葉は泥沼のような世界において染まらず清浄な心で人に説き導く仏の在り方を例えているのだそうです。泥に咲く白い華という所からつけられたのだとしたら哀しいけれど合っているなと思います。蓮華の花言葉は私を救ってください、だそうです。
京介の腕の部分に蓮の花とおぼしき刺青が入っていますが、この先エピソードで出てくるといいなと思います。
救いは京介の存在ですが、どうか今後も少しずつ明るい展開になりますように。