そして、海に日が昇る
」のレビュー

そして、海に日が昇る

かれい煮太郎

再会に10年は長い

ネタバレ
2025年6月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 両片思いだった二人が再会をきっかけに結ばれる話は星の数ほどあり、そこは特に気にならないけれど、会わないまま10年て……。しかも、世話になった先輩の葬式に出ず、その後の墓参りにも来ていなかったなんて無理がありすぎる。貴一郎と晃太の再会を劇的なものにしたいのだろうなという思惑が透けてみえて物語に入り込めない。

晃太の貴一郎に対する想いは明記されているからどうしても晃太に感情移入してしまい、貴一郎のあやふやで優柔不断な態度にイライラしてしまうから晃太は貴一郎を諦めた方がいいのでは? なんて思ってしまうのも嫌だった。
.
.
貴一郎と晃太の間にいたトオル先輩という存在が大きいように語られているものの、二人の回想で時々描かれるだけだからトオルの人となりが全然見えてこず、モブに毛が生えた状態だったのが本当に勿体ない。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!