このレビューはネタバレを含みます▼
主人公は度々、自分の病の意味を問うているが、最終的に本当に意味などなく、「病」であるということになるのだろうか…。
最初から母親が何度も諭してきたように。しかし人間はどれほど事前に注意されても自分の目で確かめ痛い目を見るまで聞き入れないものなのだろう。自分の病を、一番信じていなかったのは主人公だったのだ。
14歳の時に一度発病してしまった主人公の人生そのものが歪んだものだった。妻の死により、歪んだものを更に何度も歪ませ、父親と同じ病の結末を迎える寸前で、一度目の発症の前に戻れ、歪みを正すことに成功。その後の発症前の歪んでいない人生が描かれる。転落事故が「起こる」ことによって何が変わったのかー
何気ないシーンに蝶が描かれているが、バタフライエフェクトを意味しているのだろう、妻が死ぬ原因は自分だったというお話…。